「カヨ子基金」について

モロッコ国マラケシュ 地震救援募金。

救援金・募金

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第3次モロッコ・ボランティア(4月30日~5月9日)モロッコ国アスニ,アムスギン,イジュカックを再訪。

被災家屋の真ん中で国民的人気スポーツであるサッカーをして元気いっぱいに遊ぶ子どもたち(5月1日)

被災孤児を抱える未亡人が孤児の家建設と孤児の世話を引き受けてくださる

イジュカック州タラットニヤコブ地区コミューン。被災したため仮設の中に役所が設置されている(5月6日)。イジュカック州タラットニヤコブ地区ドゴーシュのハスナさんが,孤児のための世話を引き受けてくださった。翌日,早速タラットニヤコブ地区のコミューンで孤児の家建設について集まりが持たれた

 4月30日(火)~5月9日(木)までモロッコ国アスニ,アムスギン,イジュカック地区へ再訪しました。前回よりさらに多くの孤児と地震で子どもや夫を亡くした未亡人,障がいを持つかた,親が障がいを持つ被災児童に出合いました。

アルハウズ県アスニ州およびウィルガーヌ州

目に障がいのあるアブドラフマンさんと5歳の娘ドーハ・アイツァレムちゃん(ウィルガーン,5月1日)

イジュカック州,タラットニヤコブ地区,ドゴーシュ区

第2次で出合ったアラビアさん(33)とファトマザラさん(28)と再会。一番左から,ファトマザラさんの妹,アラビアさん,アラビアさんの次男ヤシン,同長男ユシフ,ヤシンとユシフの友人,ファタムザラ(5月2日,タラットニヤコブ地区)。

 5月5日,タラットニヤコブ地区,ドゴーシュ区で,孤児(ベルベル語でIgigir, Igigirt)がいるかを聞きました。すると,アラビアさん(33)(写真左から2人目)とファタムザラさん(28)(写真,右から一人目)が隣村で複数の孤児や未亡人がいることを教えてくださいました(上部写真左から2人目がアラビアさん、左から4人目がファトマザラさん)。隣村のことであるにもかかわらず,お二人は未亡人と孤児の年齢と名前を述べることができました。

 被災未亡人となったハスナ・マナール(38)さんは被災孤児となったヘイテムくん(6)が唯一子どもたちの中で生き残りました。ハスナさんは信仰深く目を除いた全身が包まれるヒジャブを身につけており慎ましい格好をしています。ヒジャブが理由で働くことができません(5月5日,アラビアさん,ファタムザラさん談)。

 アラビアさんとファタムザラさんとともに,ハスナさんに会いに行きました。

 愛する配偶者を失ったこと、息子と娘を失ったことを聞き,私は座って聞いていたところから立ち上がり,近づいて抱擁しました。抱き合って、しっかりと抱き締めると、ハスナさんは肩を震わせて泣きました。無言で抱き合い,私とハスナさんは泣きました。暫く誰もなにも言いませんでした。ハスナさんは泣き止むのに時間がかかりました。泣きながらしかしハスナさんは「Hamdella」と信仰深くつぶやいていました。

 ハスナさんは亡くなった息子さんのヒムランさん(15)とヒバさん(11)の写真を見せてくれました。

 私は座り込んで親を亡くした子どもに家を建てるために来たと話しました。誰か孤児の世話をするひとが思いつかないかと尋ねました。「誰も思い付かない」とハスナさんの亡き夫の姪であるノルさんが言いました。私が「ハスナさんは?」と訊きました。ハスナさんは小さくうなづきながらなにか答えました。姪のノルさんが言いました。「she said yes」

 ハスナさんは、5人の子どもたちの世話をすることについて「はい」と答えてくださいました。ハスナさんがカヨ子・チルドレン・ホームのために土地を提供したいと仰ってくださった土地でアラビアさん,ファトマザラさん,ハスナさんと息子のヘイテム君で写真を撮りました。

区のコミューンでは「ハスナさんを支えよう」と集まりました。

前回,寛大に土地を無償で提供してくださったアスニ地区議員ジャマル氏に再会し兵庫県と神戸市からの親書を渡しました。

ジャマル・イメルハン議員に再会。親書を手渡した(5月6日)。

アスニ州アセルダ地区再訪,被災孤児と被災未亡人と出合う

アスニ地区の街中では被災格差,被災による二次被害が広がる

アムスギン地区とイジュカック地区で独居の高齢女性たちと再会

 第2次ボランティアで出合ったアイシャさん(62)と再会。普段はたった一人で暮らす。カサブランカで仕事をする3女が休みのたびに気がかりで帰ってくるが、仮設はあまりに小さく,人が二人寝られるスペースはやっと確保できる程度。人と談笑ができるスペースも限られるが、狭いキッチン兼ダイニングのスペースでもてなしてくださった(5月2日)

アイシャさん(62)の仮設。洗濯機や冷蔵庫,シャワー室が付いている。冷蔵庫はフランスからだという(アムスギン,5月2日)

 独居の高齢者であるアムスギンのアイシャを再訪。ひざを痛めながら一人で柴を背負っていたイジュカックのマフジュバさんは病み上がりで退院したばかりのところを再会できた(5月2日)。

目下,アスニ州とイジュカック州で孤児の家建設を準備中

 アスニ州では議員のイメルハン氏と連絡を取り合いながら土地と家屋の選定を進め,既に入居が見込まれる孤児が3名います。
 イジュカック州ではハスナさんが孤児の世話を取ることを請け負ってくださいました。入居が見込まれる近隣の孤児は既に3名います。そのうち全員が被災による孤児,また,未亡人となった母親はヒジャブのため働くことが叶いません。
 アムスギンでは少なくとも5名の被災孤児がいることがわかっています。

雪を抱くアトラス山脈(アスニ,5月1日)

 カヨ子基金では孤児の家建設の準備を継続して進めます。皆さまのご協力をお願い申し上げます。

                 (5月12日,5月14日更新)


第2次ボランティア報告「死者もお年寄りもないがしろにしない国モロッコと日本の失われた豊かさ ー第2次モロッコボランティア報告ー」(2024年2月17日~24日)

第2次モロッコ・ボランティア(2024年2月17日~24日)モロッコ国マラケッシュ地方アル=ハウズ州を再訪

おひとり暮らしの生き方,ベルベル人に学ぼう   2024年2月23日 モロッコ

 2023年9月8日,モロッコ国マラケシュの山岳地帯を襲ったマグニチュード6.8の地震で,3000人以上が命を落としました。2023年9月に地震。孤児たちの世話をするハビバさんを訪問。アラブ人と異なり,ベルベル人は非常に純情,誠実,柔和です。

 今回はタラタ地区イジュガックを訪問しました。看護師ハジャールさん(23歳)も同行しました。地震で45人近くの犠牲がありました。自分の身体以上に大きな柴を背負っているマフジュバさんを見かけました。被災地で辛酸をななめているのは,孤児だけではありません。独居の高齢者も息をするのがやっとです。見渡す限り,どの家も損壊していました。途中の露店で野菜などの買い出しの申し出に「受縁力」がおありでした。山の上の方まで足を踏みしめながら,途中で何度も休憩をして登られます。お礼にお茶やアーモンド(アメンドウ)を振る舞っていただきました。マフジュバさんは硬い殻を割ってもてなしてくださいました。苦いのは咳に良いそうです。アフリカの地にボランティアで来たのを見張られ(シャケード),共にあり導かれる御方を思わずにはいられません(エレミヤ 1:11)。

 ウイルガーヌの北に仮設テントが森の茂みにひしめきあっています。野外活動の独り用のテントに,アイシャが住んでおられました。そこから道のない坂をよじ登ると地震で全壊のかつての家がありました。独り暮らしでひっそりと過ごしておられるのではなく,そこアルギニン村の古参の長老格のように人々から慕われておられたのには驚きました。年長者をたいせつにする風土なのです。あそこの家には○○さんが住んでいたが命を落としたからお気の毒だとか,みんなで助け合っていこうと励ます姿は,圧倒されました。さしずめ日本ならば,年を重ねると若い人たちの足手まといになると目立たないようになさる傾向があります。しかし,モロッコでは人生経験,郷土について物知り,尊厳があります。

 地震で両足を失ったファトマさんも独居です。全壊した家を見せてもらいました。杖をついて,歩かれ,日本からボランティアに来ていると聞き,テントから出てきてあいさつをされました。お顔だけを拝見していると地震で夫,両足,家を一度に失った不幸をみじんも感じさせない風貌に威厳がおありでした。

 「カヨコ・チルドレン・ホーム」を5年契約で建てることに積極的に推し進めるアスニ地区(4千人)を治めるジャマル・イメルハン(43歳)と佐々木美和代表と固い握手をしました。

動画をご覧ください。

おひとり暮らしの生き方,ベルベル人に学ぼう  2024年2月23日 モロッコ
2023年9月8日,モロッコ国マラケシュの山岳地帯を襲ったマグニチュード6.8の地震で,3000人以上が命を落としました。2023年9月に地震。孤児たちの世話をするハビバさんを訪問。アラブ人と異なり,ベルベル人は非常に純情,誠実,柔和です。 一昨日,タラタ地区イジュガックを訪問しました。看護士のハジャールさん(2...

神戸新聞記事(2023年12月30日)

第1次モロッコ・ボランティアの報告の記事(神戸新聞・上田勇紀記者)です(https://www.kobe-np.co.jp/news/society/202312/0017180302.shtml)

EPSON MFP image

・第1次モロッコボランティア モロッコ国マラケッシュ県アル=ハウズ地方を訪問(2023年11月7日~15日第1次ボランティア)。

 がれきの荒野で孤児を探す モロッコ国マラケシュ 2023年11月11日
 アフリカの焼け付くような大地をひたすら歩きます。9月9日午後11時に地震がモロッコ国マラケシュを襲いました。山に住む人たちは電気がなく寝ている時にとつじょとして,がれきにうずもれました。   
 ベルベル人は最近までフランス語,アラビア語が中心でしたが,今では祖先から受け継いでいるベルベル語を学んでいます。西暦一世紀にはクリスチャン,七世紀以降,イスラーム教に変わりました。しかし,宗教はいがみ合うことなく,共存してきました。よそ者をも家族のように寛容に受けいれる人々です。
 ここに孤児のための「カヨコ・チルドレン・ホーム」を建てます。お祈りください。
 動画をご覧ください。https://youtu.be/t7auOLrA92s

両親,妻,息子を一度に失い,がれきで負傷したアブゴルカビールさん(31歳)。ドウアー・ルブール地区の被害は深刻である。まともに残った家はなかったのではないだろうか。

モロッコ 孤児,シングルマザー,未亡人,高齢者 救援金

振り込み先   郵便口座 14340-96549731  加入者名 カヨ子基金
他行口座(ゆうちょ以外)から⇒ 店名四三八 店番438 普通預金 口座番号9654973
書き込める方はモロッコと記してください。
「カヨ子基金」は助成を得ることをせず,みなさまからのご支縁によって,交通費,宿泊費などすべてまかなっています。救援金は全額,現地へお届けします。
目標額 100万円(100万円以上集まっても,全額,現地のために用いられます。たとえば孤児の家の複数建設に用いられます。
since 2022年8月28日以降
現在 670,294

ご支縁者のかたがた

佐々木美和,神戸国際キリスト教会,岩村義雄,古川直子,武田多美,秋田喜代子,大沢友子,Sora Cho,大島健二郎(2),(有)本田商会(3),岡満恵,阿部和夫 & 斉子(宮城県石巻市),中山圭子,松田エツ子,公益財団法人 神戸新聞厚生事業団,緒方眞喜代(熊本県球磨郡相良村),廣森勝久,飯塚弓子,コウベ写真研究会,大島健二郎(2),秋田喜代子(2),池田裕子,大槻良文,上村文子,沖浦宏隆,有田貞一,
高橋秀典,湊乃梨子,今井祝雄,久原満里子,岡本毅一,
野崎隆一,高橋宏和,西岡本キリスト教会,土手 朋,千葉幸一(宮城県石巻)(2),緒方眞喜代(熊本県球磨郡相良村)(2),宝塚栄光教会,宝塚栄光教会 岩間洋&千恵子,生活協同組合コープこうべ 経理,
公益財団法人神戸新聞厚生事業団,大久保和代,

千葉幸一(宮城県石巻市),(有)本田商会,大島健二郎,匿名

鄭 恵姫,杣 浩二,